2018民田茄子の植え付け

2018民田茄子

稲が田んぼに植え付けられたこの季節、田んぼが青々とすると、「嗚呼、今年も誰かが田んぼに稲を植えてくれているんだ」と思うのでした。しかも、小さい頃からずっと。

もともと減反に当たった田んぼですが、畑として作り変えて民田ナスを植えています。

数年前から畝の間隔を広げたことで、だいぶ収穫作業もしやすくなったような気がします。気がするだけ、かもしれませんが(⌒-⌒; )

今年は3600本。
ここ数年は、自社農場の民田茄子は農薬ゼロで栽培ができています。本当にありがたいことです。

農場長も働いてくれているスタッフのみなさんも、ここの畑が数ヶ月後にどのようになるか、もうすでに頭の中に思い描かれているはず。1本の民田茄子から、1シーズンで最高400粒の実がなるのですから、自ずとその生命力には敬意を抱かずにはいられません。

ハウス栽培ではないので、環境の変化を強く、とても強く受けます。
みなさんにも、自然の力と人の手が紡ぐ小さな世界(しかしながら、根底的なな世界!)を見守っていただけたら嬉しいです。

こちらは和がらし。大変貴重、というか希少なものになってしまいました。
全国の和がらしを栽培しているみなさん、少量ずつでも在来のタネを残して行きましょう!

 

花が咲き終わった後は、実よりの時期に。細い鞘の中に、小さな和がらしのツブツブができて行きます。

たまに和がらしを分けて欲しいというお話もいただきますが、お受けしておりません、、、民田茄子のからし漬を作る原料にするだけで精一杯で、余力がないためです。ご理解いただけると幸いです。
大航海時代に胡椒が金と同様の価値で取引されていたという話もありますが、それまでには至らないにしても、遠くない将来に、国産のものはそのレベルになってしまうかも、と一抹の不安が頭をよぎりますが。

雨の合間を縫って、収穫やタネ落としの作業です!

(文責:いずもじ)

5/29 生活クラブ茨城 牛久ブロックさんと生産者交流会

嬉しいことに、2月に「新・おしゃべりキッチン」でお呼びいただいた生活クラブ茨城 牛久ブロックの皆さんから、再度単独での生産者交流会& 新規加入の組合員さんのウェルカムパーティ & 夏ギフトの試食会 にお声がけいただきました。

今回は、循環型農業ということで、僭越ながら(まったくもって、この言葉がぴったりです(・・;) )お話しさせていただきました。しかも休憩なしの1時間45分、、、夢中になり過ぎてしまって、申し訳ありませんでした。

「ずっと続けられる農業とは?」というテーマで、まずなぜ月山パイロットファームが始まったか、どんな思いでスタートさせたか、どうやって成長して来られたか、等をお話ししました。循環ということで、キーワードは「輪」。

1、月山パイロットファーム内の輪
2、山形県の庄内地域内の輪
3、都市部の消費者との輪ーたとえば生活クラブ組合員
4、世界の有機農業生産者との輪
5、月山パイロットファームの加工品の中身も輪

整理してお話しするのは難しいのですが、幾重にも輪が重なり合って、現在に連なってきているのがお分りいただけたら幸いです。

 

月山パイロットファームの農作業に使う機械は、中古品を調達して会長・社長が自ら整備して使っています。故障もしばしば。農場からお呼出しがあって、急いで向かうことも少なくありません。

もし新品の農機具を買って、とんかつ油のBDFを使うのをやめたら…価格は倍以上になるかもしれませんね(^◇^;)

 

意思ある消費者のみなさんにお会いできるのは、いつもながら素晴らしい励みになります。茨城でも、山形でも、千葉でも、埼玉でも、神奈川でも、東京でも、宮城でも、福島でも、岩手でも、青森でも、愛知でも、京都でも。
多くの方は、強く意識されていないかもしれませんが、足を運んでいただくだけでも、十分に力になります!

組合員のリーダーの皆さんが、交流会を企画していただくことは、言うまでもなく大変にありがたいことです。
ましてや、2回目となれば!

世の中のニーズは日々進化していますが、人がものを育てて、あるいは自然から獲得して、それを食べて命を紡ぐのは、いつの時代も変わりません。
短期的な成果に一喜一憂しながらも、奥底ではどんと構えていたいですね!

栃木のお米 げんき米1号
栃木にも美味しいお米を発見!農薬を使うことは、何よりも農家のみなさんにもリスクです。食べる人の命と暮らしまで考えて、誠実に作る農家の姿勢は、購入して食べて支えることが必要です。

げんき米を一体、購入して帰りました。
生産農家が少数ということで、やはりコンパクトにまとまった味と品質ですね!
こんなお米を毎日食べていたら、やはり自然に心身の元気を作ってくれるのだなぁと思いました。
佐藤初女さんの「穀力」という言葉を、思い出しました。

主催してくださった牛久ブロックの皆さん、そして足を運んでくださった皆さん、本当にありがとうございました。
忌憚のないご意見を、お寄せいただけたらと思います。

 

夏のギフトは、送った方に喜んでいただけるものばかりが厳選されていると思います!送る楽しみ、送られる楽しみ、そして作り手も支える力になります。

(文責:いずもじ)

5/11 生活クラブ茨城 県央ブロック消費委員会さんと交流会

今回は、生活クラブ茨城 県央ブロック消費委員会の皆さんからご指名をいただきまして、水戸センターに行ってまいりました。

循環型農業を私が話のはおこがましい…とは思いつつも、私も学ぶつもりで準備をさせていただきました。

「ずっと続けられる農業とは?」というテーマで、まずなぜ月山パイロットファームが始まったか、どんな思いでスタートさせたか、どうやって成長して来られたか、どのような取り組みをして農業を持続させているか、現在どんな取り組みをしているか等をお話ししました。

はっきり言って、会長の言葉を左から右にお伝えしているだけですが…( ;∀;)

 

ただ、今でも自然豊かな山形県庄内地方と言えると思いますが、高校生のときの帰り道、農道を通りながら道の両脇に飛び交う蛍の群れが、ある日を境にピタッと止んでしまうことを覚えています。
月山パイロットファームの自社農場では、2016年、2017年と農薬使用はありませんでしたが、病害虫と雑草、そして重労働と収入減を思えば、未だに農薬から抜け出せない理由は分かります。

穴だらけでも、たまに虫がついていても、ひび割れていてもおかまいなしに売れるのであれば、食べて最高に美味しい野菜市場はぐーーんと伸びるのではないかなぁと思います。
今年も育ちすぎの小松菜や、とう立ちした紫折菜を見ながら、これを消費に乗せられることができれば、経済の先行きが見通せない日本でも、豊かに暮らしていけるのではないかなぁと思った次第です。

 

じゃあみなさん、ちょっと怖い話と暗い話をしましょうか。」というと、なぜか会場が盛り上がるのはなぜでしょうか。。
遺伝子組み換え、添加物、農業人口、農業従事者の平均年齢、土壌の寿命、種の話、などなど。

もっとダイジェストでお伝えできると良いのですが、欲張りはいけませんね。
導入部分だけで、アンテナを立てたところで、あとは次の機会に!
一つでも関心を持って、その後を追いかけて行っていただければ嬉しいです。

そして、何と嬉しい!庄内交流会の参加者であるワーカーズの方から、報告のお時間がありました。
そうそう、日本にはなくなってしまったように思われている人の繋がりや、表面的でないもてなしの心は、残っている地域があるのです。生産現場はもちろん見て欲しいですが、より深いところで作る人と食べる人が支え合う社会は、きっと温かいでしょうね。

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県央ブロックの皆さんも、本当に手際が良く、そして試食もうま〜く盛り付けてくださってありがとうございます!
漬物と豆だけなのに(笑)

お雛様の時のメニューの一つということで、一口おむすび(寿司のご飯くらい)を青菜漬と赤かぶで市松模様に並べた写真を拝見しました。お見事!
そして、そのアイディアは、ぜひ取り入れさせていただきたいと思います。

いつものことですが、交流会でお会いしてヒントをいただくのは、こちらの方です。厳しい意見も含めて、本当に勉強になりますし、次に繋がります。

 

今回も、お時間を作っていただき、そして良い時間を過ごさせていただいてありがとうございました!
また美味しく楽しい生産者交流会を、続けて企画されてくださ〜い!

(文責:いずもじ)

5/9 生活クラブやまがた 山形支部さんとおしゃべりキッチン

今回は、生活クラブやまがた 山形支部消費委員会の皆さんからお声がけいただきました。

この度の「新・おしゃべりキッチン」は、「安い物には訳がある」をテーマに、焼きのりやかつお厚けずりの生産者の三重漁連販売さん、コーヒーの生産者である日東珈琲さんと一緒の会となりました。

3生産者が30分ずつ順番に話しますが、初のトップバッター。
テーマの「安い物には訳がある」をほぼ忘れていましたが(−_−;)

厳しさを増している農業、月山パイロットファームの成り立ちと、循環し持続できる農業を追求する一貫として漬物製造も行っていることをお伝えしました。
どんな物を食べているか、今一度関心を向けていただけたら幸いです。

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【のりとかつお厚削りのみえぎょれん販売株式会社さん】

みえぎょれん販売の前田さんは、焼きのりを主に取り上げてお話をされていました。
消費材の焼きのり、価格はかなり抑えられているのに、本当に味がいいです。なんと、原料となる「のり」の買い付けは前田さんがご担当だそうで、今年も原料の買い付けがひと段落したところでゆっくりしているということでした。

価格の中に占める原価率が高いのは、おそらく生活クラブ生協が取り扱う消費材(取り扱い品)の共通項かと思います。大勢の皆さんで共同購入していただくことで、生産者は在庫を最小限に抑えて、広告費を最小限しか投入せずに、お届けができます。こういうビジネスモデルがあることをもっと知っていただくためにも、生産者として努力をしないとなりませんね。

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おにぎらずを作って、試食タイム。味も香りもしっかりするのに、低価格なのり。ありがたいですね!

【森のコーヒーの日東珈琲さん】

そして日東珈琲の鶴見さんは、交流会開催数が極めて多い大ベテラン。
日東珈琲さんの歴史を遡るとブラジル移民のお話にまでなっていましたが、生活クラブとの出会い、そして市販の価格ではどれほどになるのかなど、お話をされていました。
主婦の関心事(私も含む!)はコーヒーの淹れ方な訳ですが、「森のコーヒー」を完璧に味わい切るには、心を込めて抽出方法を守ることが大切なようです。

大学の頃から生活クラブその他の生産者イベントに借り出されていた私は、鶴見さんの先輩である川端さんに、おそらく淹れ方を教わったのだろうと思い返していました。

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主催してくださった山形支部の皆さん、そして足を運んでくださった皆さん、本当にありがとうございました。

今まさに建設中という松見町の事務所、ぜひまた呼んでください!地域の拠点になることができれば最高ですね!
忌憚のないご意見を、お寄せいただけたらと思います。(文責:いずもじ)

本日の新・おしゃべりキッチンが終了してホッと一息。中央に入れてもらったいずもじでした。

生活クラブ茨城 牛久ブロックさんのウェルカムパーティにお声がけいただきました!
○2018年5月29日10:00-13:00
○牛久センター
私たちが食べるもの、食べることを、ちょっと立ち止まって見直してみませんか?日本にも、身近なところに「きちんとしたものを作って食べてほしい」と思って活動を続けている生産者が多くいることを知っていただければと思います。

紫折菜のこと

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大地を守る会さんからお声がけいただいたのがきっかけで、冬場に「日本むかし野菜」として紫折菜(むらさきおりな)をお届けしています。

大地さんでは、野菜の収穫期に合わせて無理なく出荷できる仕組みを採用してくださっています。本当にありがたいことです。
大地会員の皆さんには、紫折菜のみならず、野菜のいちばん美味しいところが届いているのではないかなと思います。

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普段は東京や日本国外にいる子どもたちが、庄内に来るといそいそとハウスに出かけていきます。取り残しがないように(大人よりも)気をつけながら、きちんと仕事をします。

農家のみなさんは、この画像であれ?と思われるかもしれませんが、もともとはこんなに収穫しにくい状態で植えたわけではありません。ちゃんと畝立てしたつもりなんだけども…と会長。

「生命力が強くて、ちょっとこぼれた去年の種が、次々に発芽してる」とのこと(笑)

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「分け入っても分け入っても青い山」(種田山頭火)を思い出します。

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実は、このハウスの中ほど5メートル程が、雪の重みで陥没しています。
雪は質にもよりますが、1立方メートルあたり300キロ前後。超重たいです。

しかしながら、陥没部分の周辺は風が入り気温が日中も上がりにくいため、成育が遅れ気味でした。そのおかげで、期せずして収穫期のピークをずらすことができたという思いがけない効果もありました。。

ただ、雪は重いです。ハウスはヤワです。降雪の時期は、やはり注意が必要ですね。

台車に積んで、次はパック詰めです。この日の外気も10℃以下。
それでも鮮度は落ちてしまいますので、手早く!

計測して、袋詰して2℃の保冷庫へ。

紫折菜の収穫は、4月にお米の準備が始まるまで。本来はもう1ヶ月は収穫できるのですが、作業をシフトしないとならないため、打ち止めです。

どなたか収穫してくださる方がいらっしゃれば、お声がけください。女性農家さんにもおすすめです。

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生ハムと炒めただけ。塩気も生ハムから。火を通すと、紫が鮮やかな緑に変わります。

収穫するときに、パキっといい音がするんですよ!

来年まで、どうぞお待ちください。

作物の生育と収穫に合わせて出荷できる仕組み、どんどん広がって欲しいです!