月山パイロットファームの農業と漬物

11月山パイロットファームではできるだけ資材を使わないで持続的に農業生産することを目指した、「低投入持続型農法」の確立を目指しています。土作りのための有機質資材の投入と、輪作による病害虫回避が主な方法ですが、更に土作りのために積極的に緑肥(麦・ひまわりなど)を取り入れています。消費地と近い産地では、いわゆる循環型農業が理にかなっている思われますが、遠隔地では循環に加えて、できるだけ少ない資材で生産を可能にする農法が、これからの時代を見つめた時に必要ではないかと考えているからです。

肥料には、平田牧場からの堆肥、JA庄内みどりの米ぬかを利用したボカシなどを使うほかに、ヒマワリやマメ科の作物、イネ科の大麦などを土作り役立てています。作物の力を借りて土作りを進めるためです。
こうした輪作体系の中から生み出された野菜を原料にして作ったのが月山の漬物です。  月山パイロットファームの漬物は、原料はほとんどが自家生産または提携農家で生産したものを使用し(もちろん農薬や化学肥料などはできる限り使用していません。)、合成食品添加物などは一切使用しておりません。遺伝子組換えに由来する原料も使用せず、温度管理された中で生産しています。そのため賞味期限は短くなりますが、野菜の特徴が感じられるものとなっていて、原料の野菜の良さが素直にでています。一般的な大量生産の漬物のような嫌な後味は一切残りません。

また、漬物は野菜の少ない冬場の保存食として発展してきた優れた伝統食文化でもあります。月山パイロットファームは漬物を通して、地域の伝統野菜と現代の食卓をつなぐ役割も担っています。

月山の野菜のもう一つの食べ方として優れた伝統を更に発展させたいものと考えています。

*漬物製造は2019年3月末をもって、終了いたしました。

月山パイロットファームの漬物 一般的な市販漬物
ほとんどが農薬や化学肥料をできるだけ使用せずに栽培した野菜を使用。特に民田茄子のカラシ漬は原料のからし粉まで自家産及び北海道産。北海道のものも特別に委託して栽培しています。一般的には国産のからし粉は生産されていません。 原料
野菜
原料費を抑えるため、外国産が多く使用され、国産のものでも農薬・化学肥料を使った慣行栽培でがほとんどです。地域特産をうたっていても、原料野菜自体は中国をはじめとした輸入農産物であることががほとんどです。。
沖縄の海水塩「シママース」や酢屋商店の無添加純米酢、フルーツバスケットの「洗双糖」など、厳選した調味料を使用しています。もちろん遺伝子組換えに由来する原料は使用していません。ハリハリ大根に使用する純米酒も、自家産のハエヌキを原料に、地元の酒蔵で作ったものを使用しています。 調味
方法
一般的には大手調味料メーカーの調味液に漬け込むだけというものが多く、すべての原材料を細かく検証することは難しいようです。
着色料、保存料などの添加物は一切使用していません。そのため賞味期限が短く冷蔵保存が前提となり、見た目も鮮やかではありませんが、安全にこだわって作っています。 添加物 常温流通のためには保存料や酸化防止剤を添加しなくてはならず、そのほかにも味の補填にアミノ酸や酸味料が、色を鮮やかにきれいにみせるために化学着色料などがよく使われています。

低投入持続型農法の概念図

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