7/12 生活クラブ千葉 ベイブロックさんと新・おしゃべりキッチン

今回は、生活クラブ虹の街(千葉) ベイブロックの皆さんからお声がけいただきまして、船橋で開催でした。

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この度の「新・おしゃべりキッチン」は、「安い物には訳がある」をテーマに、遺伝子組み換えでないなたね油の生産者の米澤製油さん、アミノ酸などの添加物を塗らないおせんべいの生産者である小島米菓さんと一緒の会となりました。

3生産者が30分ずつ順番に話しますが、2番目。
テーマの「安い物には訳がある」を忘れまいと、最初に説明したものの、単純すぎて通じなかったかも…(−_−;)

製品の歩留まりをよくすること、原価を安くすること、宣伝力でカバーすること。
もちろん、各社、文字通り涙ぐましい努力をしていることは分かっているのです。日本人の仕事の徹底ぶりは、言うまでもありませんね。世界で一番労働時間が長い国です。ただ、自社で行なっていないことを説明しようとするのは無理がありますね。

ワーキングママに怒られそうですが、時短してまで食卓に品数を揃える必要があるのか、ご飯と出汁をとったお味噌汁、小さなおかずで命を繋いできたのではないのか。そんなことに思いをいたしていただけたらと思います。

月山パイロットファームの農産物の栽培方法、漬物製造の様子は、またの機会に!

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赤かぶ漬が丸ごと入ったボルシチ風と、青大豆まめポンの炊き込みご飯、ハリハリ大根を丸ごと入れた肉団子に各種の漬物。
サポーターと運営委員・理事のみなさんが、用意してくださいました!

 

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【なたね油の米澤製油株式会社さん】

お話は、安田さん。菜種は遺伝子組み換えの代表のようになっていて、1997年から大々的に輸入され始めて以来、すっかり日本の食卓に定着しています。ですが、米澤製油さんでは、遺伝子組み換えの菜種は使いません。
また、菜種から油を精製する方法も、カネミ油症事件をきっかけに開発した、世界初の「湯洗い製法」。つまり、お湯で油を洗う、ということですね。もちろん、油は菜種を物理的に圧をかけて絞る圧搾法。
小瓶になたねとノルマルヘキサンを入れて軽く振ると、一瞬で油が抽出できてしまう実験も見せていただきました。
もちろん、折角の機会ですから、ノルマルヘキサンの匂いを嗅いで見ると…さすがに石油から作る有機溶剤。

これだけ手間暇かけて作るなたね油。しかも共同購入するからこその価格設定。市販の手軽さは確かにないかもしれませんが、長期で食べ続けるにはありがたい仕組みだなと思いました。

 

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【おせんべいの有限会社小島米菓さん】

お話は柳楽さん。
大ベテランの語り口調は、それだけで味があります。提携は1972年からとのこと。
国産米を原料にして、かつアミノ酸などの調味料を使っていないせんべいは、生活クラブの組合員との協議で開発されてきたもの。醤油やみりん風醸造調味料も、消費材のものを使用しています。
また、もっとも人気がある「ごまだくさんせんべい」は、ごまを蒸気に当てずに、風味と油分を失わない製法を使っているからとのこと。確かに、せんべい自体に少し油を感じますし、ゴマーーー!!という味わいです。
消費材と同じせんべいの素と、タレを持参していただいて、せんべい焼き体験も。

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焼いている最中の香りからして、惹きつけられます!!

子どもがどんなに食べてもイライラしないおやつの一つ、と思いました。
素材となるお米からしっかりしているので、腹持ちもよく、実際にはそれほど多くは食べられません。

ちなみに、月山パイロットファームの製品も同様で、理解があり、かつこだわりのある提携先が多いので、提携先ごとに醤油や塩、みりんや砂糖も違っています。分量も違っています。確かに、味の違いになって出てきます。

 

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主催してくださったベイブロックの皆さん、そして足を運んでくださった皆さん、本当にありがとうございました。
忌憚のないご意見を、お寄せいただけたらと思います。(文責:いずもじ)


 

2018民田なす、その後

民田茄子(みんでんなす)の畝(うね)と畝の間にマットを敷いていく作業です。

こうすることで、ナスを収穫する時に、歩きやすくなったり、コンテナーを運んだりしやすくなったりします。また、草も生えにくくなるので、蚊や虫の発生も、ある程度緩和されます。安くないですし、敷くのも大掛かりな作業になるのですが。

写真の左側の緑の植物は、デントコーンの一種。社長のアイディアで、数年前から民田茄子の畑にも植えられるようになりました。
背が高く、茎がしっかりしているので、自然の風よけとなってくれます。
台風にも耐えるほどの強さがあるので、毎年植えるようになりました。今年もぜひ頑張って欲しいです!

 

民田茄子に限らずですが、実が小さくて柔らかいうちに、ほんのちょっと枝に当たる、虫が歩く、そんなことで、いわゆる「キズモノ」になってしまいます。
小さいうちというのは、動物もそうですが、本当に繊細であるため、後々になっても治らないキズがつきやすのです。
大きな傷は食味や保存に影響しますが、そうでなければ全く問題はありません。個性のうち、です。

民田茄子。もう小さな実がつき始めていますね。 今はまだスカスカの状態ですが、それぞれの木が盛んに伸び始めると、あっという間に畑は緑と紫の海のようになります。というか、なりますように。

大変余計なお世話ではありますが、ぜひ一度、ベランダや庭でナスを植えてみることをお勧めいたします。

いわゆる有機の農法で、皮が柔かい実が、シーズン中毎日収穫できるようであれば、それは大大成功だと思います。

1本の民田茄子から、シーズン中400粒。生命力。

収穫のシーズンも間近です。

6/9 岩手 江釣子とんとん会のみなさんと生産者交流会

はるばる来ました北上川!新幹線で通り過ぎるのが勿体無いような美しさ!

お声がけいただいたのは、生活クラブ岩手の江釣子とんとん会の皆さんです。
会場は、なんと地域の方々が寄付で建てたという、地域の方々のための江釣子14区ふれあいセンターでした。今は管理が自治体に移っているようですが、大豆を一体何キロ茹でられるのであろうという大釜のあるキッチン!味噌仕込み用のものだそうです。体育館もありグランドもあり。地域としての独立心というか、次世代を思う気概のようなものを感じました。
しかも、食材等を運ぶのに使っているのは、苗箱!これは、農家の人なら瞬時に気がつく代物かと思いますが、一気にテンションが上がりました。

試食を準備してくださった皆さんとは、かつての味噌造りの話で盛り上がりました。それにしても、恐ろしく手際が良くて、背中が頼もしいご婦人方です。チームプレーで、120人のイベントも乗り切ったとか!
7月7日には、生活クラブ北上準備支部 江釣子とんとん会主催の『とんとん 夏遊び会』があるそうです。グランドがあるのが強みですね。お天気になりますように!

 

【今回のテーマ:つながる農業から漬物の活用まで】

いつもながら強引ですが、農業って実際どうなの?というところの理解が進まないと、加工した後の漬物の話は宙に浮いたようになってしまいます。
特に我が社の場合には。

ただ、大都会とは違って、みんなで集まって味噌作りする文化が残っている地域。動植物の息づかいが、小さな頃から自然と肌で感じられるところですから、余計な説明は不要ですね。

手間暇をかけて育てた野菜、しかも在来作物が中心ということで、おのずと旬も限定的です。旬の在来野菜を、先人の知恵である漬物という方法で、現代の技術を用いて加工・保存して、理解ある消費者の方々に食べていただく。そしてその対価で、再生産を行なっていく。

陸の孤島の庄内ですが、庄内の域内でも、また小さな雇用が生み出されています。
一人一人の食べる力は小さいかもしれませんが、寄り集まれば北上川のように美しくて雄大な流れになって行くことは間違いありません。

イタリア、フランス、ドイツ、イギリス、ニュージーランド、オーストラリア、台湾、フィリピン、インド、アメリカ、、、
オーガニックを進めてきたのは、市民一人一人の力なのだと思います。
安全で美味しいものを食べて、元気で健康でありたい。元気で健康であってほしい。国の垣根はありませんね!

日本では、漬物は利用が下がっている食材のうちの一つです。
お米の消費量が減るのと合わせて、いわゆる伝統的な和食に必須だった、味噌や醤油、漬物や魚、海藻類の消費も減っています。この状況で、漬物の交流会に足を運んでくださる方々の意識の高さといったら!

交流会は和室で。絵になる風景です。(個人的には、とっても懐かしい光景。)

子どもたちと一緒に焼いたこうじ漬のホットケーキ。しかも、通常のホットケーキとの食べ比べというナイスアイディア!
しかも、「こうじ入りはないの?こうじ入りの方が美味しい」と言ってくれたお子さんも♪♪
写真を撮り忘れて残念です ( ̄◇ ̄;)


たくさんの試食のうち、赤かぶ漬と白こうじたくあんを刻んだドレッシングを発見!赤かぶも皮の部分が硬いときがあるので、こういった利用方法もいいですね。勉強になります。
漬物は、一旦塩でつけてあるので、歯ごたえがあります。こういう小さな粒々でも、少し入るだけで噛む回数が増えるという良さもあります。

今回も、お声がけいただいて、本当にありがとうございました。
準備段階から段取りの良さにも驚きましたが、笑顔で乗り切る、大変なことも後から振り返って笑うという清々しさに、未来を感じました。

帰りは、なんと電気自動車で北上駅まで送っていただきました。
電気自動車を、この北の地で買って乗ろうというチャレンジ精神、恐れ入りました。

 

あとはつぶやきです…

帰りの新幹線ホームで、本日参加してくださっていた、生活クラブたまごの職員の方とのお話が気になっていました。
輸送の問題。
カナダでは、100両を超える編成の貨物列車が、3重連の機関車に引っ張られて100キロで走っています。
日本の場合、線路幅、土地の広さ、騒音等々、課題は多いことは想像がつきますが、それにしても、100人で100台のトラックを走らせることを考え合せたらどうなのでしょう。

佐川急便さんのスーパーレールカーゴは、夜の東海道を今日もひた走るのだと思いますが、新幹線貨物はどうなのかなぁと、がらんとしたホームに立ちながら思ったのでした。

北海道は、温暖化が進み、さらに食料の増産が見込めるとしたら、、、
(農業者が生き残っていればですが。)

(文責:いずもじ)

6/3 福祉クラブ生協 ふくしまつりに参加して

今回は、福祉クラブ生協 ふくしまつりに参加させていただきました。
月山パイロットファームが出店したのは、昨年開所したばかりの「リアンかながわ」さん。

さすがに福祉施設とあって、入り口からフルフラットの建物には驚きました。

玄関から廊下に至るまで、ここには!というところには手すりの設置。普通の住居でもこんな風なつくりにできれば、転倒などを防止できますね。

当日は、通所されている方々も一緒に、おまつりに参加されていました。

さて、こちらは頼もしい生産者のみなさん。
本日のお仲間は、エスケー石けんさん、ケチャップのコーミさん、生活クラブのカタログを担う創土社さんです。いずもじは、またもや撮ってもらうのを忘れて失敗!

【エスケー石けんさん】

液体石けんと、固形石けん、歯磨き粉は子供用と大人用を販売されていました。
コネコネ石けんでキッズコーナーを開設。コネコネ石けんは、柔らかくて加工しやすい石けんですが、乾燥させるとそのままの形を維持して普通に使えるようになります。

型抜きで自由に作れるので、子どもたちは大喜び!

私も大喜び!

 

そして、密かに写っているのは、会田養鶏さんです。道に迷ってしまって到着が遅れてしまいましたが、準備も片付けも、うちよりも早かったです!

月山パイロットファームは試食のご提供のみ。
添加物を入れない生きた漬物ですので、基本的にご自宅まで冷蔵が確保できないと販売は難しいのです、、、残念ながら。
冬であればまだしも、暑くなってきたこの季節には厳しいです。ですが、おやつ豆ぽん(青大豆豆ポン)の炊き込みご飯に、お好きな漬物バイキングという形式で、幅広い年齢の方々にお楽しみいただきました!

「えー、こんなのカタログに載ってたかしら?」
「なんだ、意外に甘くないし、美味しいわね!」
「もうちょっといただいていいですか??」

等々、感想も様々です。
ただやはり、カタログだけでは味が伝わらない!香りも食感も伝わらない!
ここの課題をクリアというかケアすれば、もっとご飯と漬物の良さは伝わるのになぁと思っていました。

お子さんでも民田茄子のからし漬をパクパク食べたり、赤かぶをリピートしたり、様々です。
だだちゃ豆、疲れて帰ってきたら冷凍の方が便利なのよねーという声も複数あり、最近のだだちゃ豆需要の伸び方の理由がふわふわと頭をよぎって行った次第です。

 

コーミ株式会社さん】

北海道の沼田町産のにんじんジュース、そしてかぼちゃと小豆のぜんざいの販売でした。トマトケチャップは、ご試食で提供。
一連の輸送コスト増で、北海道の産物は値上げせざるを得ない状況です。

ただ、加工食品の需要は高まる一方ですから、産地を支えるコーミさんのような理解ある加工販売会社は、消費者への橋渡しとしてとても貴重な存在だと思います。
かぼちゃも小豆も、素材から煮るのは少人数ではなかなか難しいですが、信頼できる生産者が長持ちする缶詰に加工してくれるのは、ありがたいですね。

 

会田共同養鶏組合さん

平飼いの卵と温泉卵の販売でした。
餌は米の割合が高く、もちろん遺伝子組み換えの餌は用いません。信州アルプスの麓ということで、水も美味しいのでしょうね。夏場と冬場には餌に唐辛子を混ぜたりして、鶏さんの食用増進を図るところは、AICの学習会で聞いたことと同じでした。

当然、臭みがなくて美味しいわけですよね。温泉卵も新鮮そのもので、まさに命をいただいている感じです。

 

リアンかながわは、小机駅からもタクシー初乗り。
デイサービスのみならず、子どもの一時預かり、子どもを預けながら働く仕組み、惣菜やお弁当の製造の仕組みも整っている先進施設です。

地域にこんなところが増えれば、安心して生活ができますね!

 

関係者のみなさま、ご参加いただいたみなさま、どうもありがとうございました!

(文責:いずもじ)

5/22 横浜北生活クラブ生協F(消費材)チーム会議 学習会に参加して

今回は、横浜北生活クラブ生協F(消費材)チーム会議に、「地域循環型農業」をテーマにした学習会にお声がけいただきました。

図々しくもFチーム会議に参加させていただき、発言までしてしまいましたが、やはり消費者目線は勉強になります。普段から利用しているからこそ、あれは便利、これは無駄、もうちょっと何とかならないのかしら?!などなど、正直な発言が出てくるわけです。
その質問には、論理立てて理由を説明できないかもしれないな…と、新たな課題もいただいて、また新鮮な気持ちになりました。

 

学習会では、

_月山パイロットファームが、たった二つの農家からスタートしたこととその背景

_温海かぶ・青菜・民田茄子・和がらし・だだちゃ豆・もって菊などの山形県(庄内地方)の在来の作物を基本に育てていること

_圃場を循環させること、有機の完熟肥料を投入することで、持続的な作物栽培を実践していること

_一定シーズンに偏る収穫物を、加工することで会社形態を維持し、農産物や漬物の安定供給を行っていること

_生活クラブはじめ、都市部の理解ある消費者や団体とつながることで、持続的な経営が成り立っていること。食べてくれる人がいなければ、どんなに素晴らしいものを作ったところで、循環の輪は閉じずに崩れること

_消費材の中身についても、生活クラブ生産者の素材を用いることで、透明度を上げていること

などをお話ししました。

持続する農業から見える世界は、決して暗くはありません!
そして、実は仲間は少なくないですし、世界中に繋がりができる可能性があるということもお伝えできたかと思います。

講師をさせていただいたいずもじは主婦ですし、実際に自分の腕で作る食事で家族の命と健康を何とか維持しています。
大きなテーマの中にも、今時の?ママ友事情にどう対応しているか、忙しい時にどんな食事にするか、子どものゲームはどうするか、家計を維持するにはどうするか、アレルギー対策はどうしているか等々、細々した日常の迷いごとをどのように考えて行くべきか、少しでもヒントというか気づきがあれば幸いです。

作り手である私たちが、食べてくれる皆さんの未来を考えているのと同様に、食べてくれる皆さんが、作り手の人たちの未来を考えるのであれば、理想的ですね!

昼食交流会ということで、お得意の赤かぶ漬を使ったボルシチ風のシチューを作ってみました。
青大豆豆ポンを使った豆ご飯、そして白こうじ漬たくあんの残り汁に一晩漬けた丹精國鷄のムネ肉などです。

素材が明らかだからこそ、使いきれる、使い切りたいと思える消費材。
ぜひ多くの方に、ご自身が食べているものの過程に関心を抱いていただいて、ご自身や家族の10年後50年後100年後の未来を育んでいただければと思います。

特記事項:

新横浜のオルタナティブ生活館での開催でしたが、お借りした調理室が素晴らしかったです!
皿をしまってある棚のところに、ちょっとした物置スペースが用意されていたり、石けんも各調理台に配置しやすいようにセットされていたり。流しの隣のちょっとした調理台のスペースも、使いやすかったです。

決して広くはありませんが、必要十分。
調理するにも、空間を整えることは思いの外大切だと実感しました。
オルタナティブ生活感の調理室を設計した方の思いが伝わってきたような気がしました。

(文責:いずもじ)