今回は、生活クラブ虹の街(千葉) ベイブロックの皆さんからお声がけいただきまして、船橋で開催でした。
この度の「新・おしゃべりキッチン」は、「安い物には訳がある」をテーマに、遺伝子組み換えでないなたね油の生産者の米澤製油さん、アミノ酸などの添加物を塗らないおせんべいの生産者である小島米菓さんと一緒の会となりました。
3生産者が30分ずつ順番に話しますが、2番目。
テーマの「安い物には訳がある」を忘れまいと、最初に説明したものの、単純すぎて通じなかったかも…(−_−;)
製品の歩留まりをよくすること、原価を安くすること、宣伝力でカバーすること。
もちろん、各社、文字通り涙ぐましい努力をしていることは分かっているのです。日本人の仕事の徹底ぶりは、言うまでもありませんね。世界で一番労働時間が長い国です。ただ、自社で行なっていないことを説明しようとするのは無理がありますね。
ワーキングママに怒られそうですが、時短してまで食卓に品数を揃える必要があるのか、ご飯と出汁をとったお味噌汁、小さなおかずで命を繋いできたのではないのか。そんなことに思いをいたしていただけたらと思います。
月山パイロットファームの農産物の栽培方法、漬物製造の様子は、またの機会に!
赤かぶ漬が丸ごと入ったボルシチ風と、青大豆まめポンの炊き込みご飯、ハリハリ大根を丸ごと入れた肉団子に各種の漬物。
サポーターと運営委員・理事のみなさんが、用意してくださいました!
【なたね油の米澤製油株式会社さん】
お話は、安田さん。菜種は遺伝子組み換えの代表のようになっていて、1997年から大々的に輸入され始めて以来、すっかり日本の食卓に定着しています。ですが、米澤製油さんでは、遺伝子組み換えの菜種は使いません。
また、菜種から油を精製する方法も、カネミ油症事件をきっかけに開発した、世界初の「湯洗い製法」。つまり、お湯で油を洗う、ということですね。もちろん、油は菜種を物理的に圧をかけて絞る圧搾法。
小瓶になたねとノルマルヘキサンを入れて軽く振ると、一瞬で油が抽出できてしまう実験も見せていただきました。
もちろん、折角の機会ですから、ノルマルヘキサンの匂いを嗅いで見ると…さすがに石油から作る有機溶剤。
これだけ手間暇かけて作るなたね油。しかも共同購入するからこその価格設定。市販の手軽さは確かにないかもしれませんが、長期で食べ続けるにはありがたい仕組みだなと思いました。
【おせんべいの有限会社小島米菓さん】
お話は柳楽さん。
大ベテランの語り口調は、それだけで味があります。提携は1972年からとのこと。
国産米を原料にして、かつアミノ酸などの調味料を使っていないせんべいは、生活クラブの組合員との協議で開発されてきたもの。醤油やみりん風醸造調味料も、消費材のものを使用しています。
また、もっとも人気がある「ごまだくさんせんべい」は、ごまを蒸気に当てずに、風味と油分を失わない製法を使っているからとのこと。確かに、せんべい自体に少し油を感じますし、ゴマーーー!!という味わいです。
消費材と同じせんべいの素と、タレを持参していただいて、せんべい焼き体験も。
焼いている最中の香りからして、惹きつけられます!!
子どもがどんなに食べてもイライラしないおやつの一つ、と思いました。
素材となるお米からしっかりしているので、腹持ちもよく、実際にはそれほど多くは食べられません。
ちなみに、月山パイロットファームの製品も同様で、理解があり、かつこだわりのある提携先が多いので、提携先ごとに醤油や塩、みりんや砂糖も違っています。分量も違っています。確かに、味の違いになって出てきます。
主催してくださったベイブロックの皆さん、そして足を運んでくださった皆さん、本当にありがとうございました。
忌憚のないご意見を、お寄せいただけたらと思います。(文責:いずもじ)