関西のお客様たち、そして北海道のみついし昆布(株)

月山パイロットファームがある山形県鶴岡市三和でも、天候不順や大水が続いてうんざり、、月山の農場のだだちゃ豆(7号)も、弊社始まって以来の不作で、本当にがっくりときていました。

赤かぶの種まきの時期に重なった大雨で、タネが流されてしまう被害も。

しかし、大阪で長い間赤かぶを購入してくださっている幼稚園では、園庭に様々のものが飛んできたということで、休園にして大正解だったとか、月山パイロットファームの漬物に欠かせない昆布を供給してくれているみついし昆布(株)ではご自宅が倒壊したとか、、、

「(植えた作物が)かたむくぐらいでは文句言っていらいねの(=言っていられないね)」

です。

日本の昆布は、TPPが発効すれば大打撃を受けることが試算で出ているそうです。2016年に他界されてしまった みついし昆布(株)の榎本さんに、勇気をくださいと言いたい。
http://seikatsuclub.coop/item/relayessay/20090901.html

例年であれば、あと数ヶ月で正月用の特別なみついし昆布の取り組みが始まるはずです。待っています。

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2018年8月6日朝、だだちゃ豆ばたけ、水没

会社のすぐ側の畑はこんな感じになりました。
その後、水は引いてくれたので良かったですが!

月山パイロットファームの本社近くの京田川。
のんびりした、最高に良いところです。普段の水かさから比べると、大河のレベル!

が、道路の高さに迫る勢いで、水かさが増していたようです。

ここのだだちゃ豆は、すべて水没。
減反の田んぼを畑にしたところに植えていましたが、ここはそもそもの田んぼの高さが低いこともあって、この結果でした。もち米も、すっかり水に浸かってしまいました。

遠くに見える稲は、背が高いので、まだ上の方が見えていますね。
ただ、田んぼの稲も顔はのぞいているものの、「穂はらみ期」というとても大切なとき。今年の作柄にどのように影響していくか、とても心配です。

赤かぶの種まきの一回めが丁度終わったところでしたが、この雨で播き直し。
小松菜を大々的に作付けしている知り合いの農場では、小松菜が全滅という話でしたので、それと比べれば…です。排水路で水をはけることができなければ、減反後の畑は、すっかり水の下になります。

 

20180814pompdori社長が自ら土の開発に取り組んでいる実験中のトマト。ハウスの中で育てています。
このハウスもすっかり水浸しでした。
数日経って、下の葉っぱから枯れが伝わってきたように見えましたが、水が引いた後に酸素を多く送り込んだり、殺菌剤(有機栽培で利用できるもの)での対応が早かったこともあって、復活の兆しです。

ただ、背丈が低く、まだ小さいものは成長が止まったような印象を受けました。

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気候変動は、日本に限ったことではありません。
日本語のニュースだけでは気がつきにくいですが、恐ろしい速度で環境変化が起きていることは、英語のニュースを見ればより現実的になります。

国連も本気です。
https://unfccc.int/

そして、日本でも、自然に触れる仕事をなさっている方、意識して自然を愛でることがある方は、何かに気がついているかもしれません。

【8月16日、また雨】

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ちなみに、サンフランシスコは2016年に、10階以下の新築建物にはソーラーパネル設置を義務化する条例を制定。
(文責:いずもじ)

2018夏のギフト

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だだちゃ豆のハイシーズンを迎える前に、九州福岡を中心に展開する生活協同組合、グリーンコープ連合さんの夏ギフトをお届けしました。

ご賞味いただいた方はいらっしゃるでしょうか?

誠に心苦しいところではありますが、今年から、メロンコ漬は取り組まないこととさせていただきました。
お好きだった方々には、本当に申し訳ございませんでした、、、

当初メロンコは、メロン栽培時に間引かれるものを栽培農家から買い受けて原料としていました。
ところが、農薬の基準を厳しく設定した結果、月山パイロットファームの農場で栽培することにしたという経緯があります。
ですが、和がらしの収穫、民田なすの収穫、きゅうりの収穫、だだちゃ豆の最盛期を迎えるこのシーズンに、漬物向けに最適な大きさのメロンコを収穫して漬け込むには、人手が物理的に足りなくなっていたのでした。

ご理解を賜りますように、重ねてお願いを申し上げます。

 

そして、夏ギフトを受け取られた皆様!
お味はいかがでしょうか。
野菜本来の味わいが、いきているでしょうか。

庄内の大地で育まれた野菜、賞味期限は短いですが、少しずつご賞味いただいて、夏を乗り切ってください♪♪

 

7/19 生活クラブ愛知 名古屋南エリアさんと新・おしゃべりキッチン

今回は、生活クラブ名古屋 名古屋南エリアの皆さんからお声がけいただきまして、あつ〜い名古屋での開催でした。

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テーマは『これぞ消費材(親生会)』ということで、生産者どうしの連携が強い生活クラブ生協ならではのテーマだなと思います。

ご一緒したのは、月山パイロットファームの漬物加工になくてはならないの生産者私市醸造さん、伝統的な醸造法で味噌づくりを行なっているマルモ青木味噌醤油醸造場さんでした。

そして、折角おいでいただいたみなさん、本当に申し訳ございませんでした。
確認漏れで、肝心要の月山パイロットファームの漬物の試食がご準備できませんでした。
交流会が立て込んだ時期で、通常行うはずの確認を行わなかったのが原因です。また機会があれば、ぜひお呼びいただければと思います。

そして、できれば漬物が美味しい秋の後半に!

この時期は、昨シーズンの原料も尽きてきて、しかも添加物を使わない月山パイロットファームの場合には、事故が怖いため、取り組みはほとんど行いません。
あとは、だだちゃ豆本番の時期ですので、本来の農業生産者に戻っています。

 

【食酢・醸造酢・合わせ酢などの私市醸造さん】

お話は、野口さん。
5400リットル入る木桶で、国内の厳選された原料をもとに3ヶ月かけてゆっくり発酵させてできている酢。そんな話を聞くだけで、本当に美味しそうな感じがしてきますね。表面発酵方法は、自然対流を利用して、時間をかけて柔らかな味に仕上がるそうです。
純米酢はステンレスタンクで空気を送り込みながら仕込むので、仕込みを始めれば短時間でできてしまうそうですが、そもそもの原料のこだわりがハイレベル。酒粕、米粉、アルコール、玄米等々、それぞれがトレースできる状態です。

ピクルスの食べ比べでは、確かに酢によって個性があるのがわかりました。

月山パイロットファームの赤かぶ漬にはなくてはならない存在ですが、主に私市醸造さんの純米酢10%を原料にしています。そして、こだわりのもう一種は、庄分酢です。
本当に、贅沢なことです。

 

【味噌のマルモ青木味噌醤油醸造場さん】

お話は鈴木さん。そして、彼は名実ともに、交流会の大ベテラン。原料、仕込みの過程、味噌市場、発酵、パッケージにいたるまで、すべて知っているのではないかと思います。

青木味噌さんは、中国にも大豆の圃場を持っていて、駐在員を置いて管理を続け有機栽培の大豆を栽培しています。北海道のJAこしみずにも契約農場があり、「マルモ青木味噌醤油醸造場の契約農場」という看板があるとか。原料へのこだわりは、ここにも見えました。

味噌は発酵食品とはよく言われますが、実は発酵を加熱殺菌で止めてしまっているものも少なくない現状とのこと、、、
外見が「味噌」らしい食べ物では、本来の味噌の効果が得られるかどうかは疑問ですので、ぜひ発酵している味噌を食べてみてください、ということでした。

漬物も同じです。乳酸発酵が自然に進む状態でパック詰して常温で運んだら、途中でパンクしてしまいます。賞味期限も非常に短くなります。無添加のものを店舗に並べるには、非常に努力を要することなのです。

 

【まぐろとカツオのヤマボシさん(オブザーバー参加) 】

オブザーバー参加された服部さんが、まぐろの試食を持ってきてくださいました。解凍方法には、参加者一同、耳をそばだてていました(私も!)。なんとお湯で解凍するんだそうですよ!
マグロもカツオも鮮度が命。市販品とあまり変わらないような印象を受けがちですが、やはりここでも添加物に頼らずに、スピードと製法で品質を保つ工夫がなされています。

ぜひ交流会に呼んで、話を聞いてみてくださいね。冷蔵庫に5日入れても色が変わらずドリップが出ないマグロは、一体どんなものが使われているのでしょうか、、、

 

主催してくださった名古屋南エリアの皆さん、そして足を運んでくださった皆さん、本当にありがとうございました。
漬物徹底活用のご試食を提供できず、申し訳ございませんでした!

忌憚のないご意見を、お寄せいただけたらと思います。(文責:いずもじ)


 

7/23-24 第45回生活クラブ庄内交流会に参加して

7月23日・24日の二日間、今回で45回を迎えた生活クラブ庄内交流会が開催されました。

7月23日 月山の圃場見学

月山パイロットファームの農場には、Bチームのみなさんが空港から直行する形でいらしてくれました。

月山の活性化センターを会場に、土作りから始まる農業生産者であることを中心に会長から月山パイロットファームの説明をさせていただき、じゃがいもとだだちゃ豆ときゅうりのからし漬という、超シンプル(しかし都市部では不可能な!)な交流会となりました。景色と空気が、ご馳走。

一見なんの変哲も無い畑ではありますが、農薬や化学肥料による汚染がほとんどない、かつ放射能の影響もない健康な土壌です。日本でなかなか広がりを見せないオーガニック圃場の先駆けと言えると思います。
ここに、社長自ら開発中の新たな肥料が投入されて、循環の輪をさらに押し広げられるようになったらいいなと思います。手探りです。

 

7月24日 生活クラブ庄内交流会レセプション

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今回団長を務められたのは、生活クラブ千葉の組合員で連合消費委員をなさっている福住さん。

庄内に実際に来て、自分の目で確かめて、生産者と交流して、それを自分たち自身の柔らかい言葉で伝えていくのが大事。理詰めだけでは心を動かせないですから。

なぜか日本では、意思があって集う団体を、悪い意味合いで宗教っぽいとか、政治団体っぽいと言われ倦厭されがちですが、他のことでは全然意見が違っても、ある一点でまとまり協力することができるのは、社会をバランスよく保つ上でも重要なことだと思います。やはり、一人ではできないことも、ある程度まとまることで力になり、社会なり国なりを動かして来たのは、歴史が語ることです。

庄内にあるおよそ20の生産者が、それぞれのブースで、消費材や特別の旬のものをご用意して、組合員の方々と語らう場です。

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きゅうりのからし漬、だだちゃ豆、民田なすの浅漬け。
今日、この瞬間が一番美味しいものばかり(笑)

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山形親生会という生産者の団体としてまとまってはいますが、実際には生産者どうしで消費材を持ち合って食べたり飲んだりというチャンスはそれほど多くありません。
生産者にとっても、他の生産者の取り組みを知るいい機会です。そして、やっぱり美味しい!

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後日、生活クラブ千葉(虹の街)さんの機関紙でも、庄内交流会について紹介をいただきました。