今回は、横浜北生活クラブ生協F(消費材)チーム会議に、「地域循環型農業」をテーマにした学習会にお声がけいただきました。
図々しくもFチーム会議に参加させていただき、発言までしてしまいましたが、やはり消費者目線は勉強になります。普段から利用しているからこそ、あれは便利、これは無駄、もうちょっと何とかならないのかしら?!などなど、正直な発言が出てくるわけです。
その質問には、論理立てて理由を説明できないかもしれないな…と、新たな課題もいただいて、また新鮮な気持ちになりました。
学習会では、
_月山パイロットファームが、たった二つの農家からスタートしたこととその背景
_温海かぶ・青菜・民田茄子・和がらし・だだちゃ豆・もって菊などの山形県(庄内地方)の在来の作物を基本に育てていること
_圃場を循環させること、有機の完熟肥料を投入することで、持続的な作物栽培を実践していること
_一定シーズンに偏る収穫物を、加工することで会社形態を維持し、農産物や漬物の安定供給を行っていること
_生活クラブはじめ、都市部の理解ある消費者や団体とつながることで、持続的な経営が成り立っていること。食べてくれる人がいなければ、どんなに素晴らしいものを作ったところで、循環の輪は閉じずに崩れること
_消費材の中身についても、生活クラブ生産者の素材を用いることで、透明度を上げていること
などをお話ししました。
持続する農業から見える世界は、決して暗くはありません!
そして、実は仲間は少なくないですし、世界中に繋がりができる可能性があるということもお伝えできたかと思います。
講師をさせていただいたいずもじは主婦ですし、実際に自分の腕で作る食事で家族の命と健康を何とか維持しています。
大きなテーマの中にも、今時の?ママ友事情にどう対応しているか、忙しい時にどんな食事にするか、子どものゲームはどうするか、家計を維持するにはどうするか、アレルギー対策はどうしているか等々、細々した日常の迷いごとをどのように考えて行くべきか、少しでもヒントというか気づきがあれば幸いです。
作り手である私たちが、食べてくれる皆さんの未来を考えているのと同様に、食べてくれる皆さんが、作り手の人たちの未来を考えるのであれば、理想的ですね!
昼食交流会ということで、お得意の赤かぶ漬を使ったボルシチ風のシチューを作ってみました。
青大豆豆ポンを使った豆ご飯、そして白こうじ漬たくあんの残り汁に一晩漬けた丹精國鷄のムネ肉などです。
素材が明らかだからこそ、使いきれる、使い切りたいと思える消費材。
ぜひ多くの方に、ご自身が食べているものの過程に関心を抱いていただいて、ご自身や家族の10年後50年後100年後の未来を育んでいただければと思います。
特記事項:
新横浜のオルタナティブ生活館での開催でしたが、お借りした調理室が素晴らしかったです!
皿をしまってある棚のところに、ちょっとした物置スペースが用意されていたり、石けんも各調理台に配置しやすいようにセットされていたり。流しの隣のちょっとした調理台のスペースも、使いやすかったです。
決して広くはありませんが、必要十分。
調理するにも、空間を整えることは思いの外大切だと実感しました。
オルタナティブ生活感の調理室を設計した方の思いが伝わってきたような気がしました。
(文責:いずもじ)